香川漆器について徹底解剖してみよう

香川漆器について徹底解剖してみよう
香川漆器は香川県の伝統工芸品のひとつです。
漆器という日用品でありながら芸術性は高く、生活に彩を与えてくれる工芸品です。
今回は香川漆器について隅々までご紹介します。

香川漆器について

香川漆器について
香川漆器は香川県の高松市を中心に生産されている漆器になります。
様々な生活の場面で使われるアイテムがたくさん作られています。使い込んでいくうちに美しい艶が出て丈夫になっていくのが特徴です。

蒟醤(きんま)や存清(ぞんせい)といった現代まで受け継がれている代表的な技法もあります。

代表的な技法

代表的な技法
ご紹介した技法を詳しくご紹介します。

・蒟醤(きんま)
蒟醤という技法は何回も塗り重ねた漆の表面を、ケンという特殊な刀で模様を彫り、その彫った部分に色漆を埋め乾いたら磨き上げる技法です。

伝統的な文様だけでなく、立体的で複雑なものも表現でき、彫刻の美しさを味わえます。
香川漆器の中でも代表的な技法になります。

・存清(ぞんせい)
存清という技法は、黒地、赤地などの漆の上に色漆で模様を描き、その輪郭をケンという刀で毛彫りして、彫った部分に金泥を埋めていく技法です。

存清は色合いがとても美しいので、香川漆器の伝統技法として多くの人に愛されています。

香川漆器の歴史

香川漆器の歴史
香川漆器は江戸時代の藩政から保護を受けて、品質と生産量どちらも着実に発展させていきました。
1638年に水戸から高松に「松平頼重」が入り、漆器の制作や彫刻を奨励していきます。
たくさんの巨匠が生まれ、その中でも「玉楮象谷(たまかじぞうこく)」が有名です。

玉楮象谷は20歳になり、京都へ遊学し、塗師・彫刻師・絵師と交友して中国からの漆塗りの技法について研究していきます。

他にも「後藤塗」と呼ばれる手法を編み出した「後藤太平」も有名な作家です。
重要無形文化財醤技術保持者に指定された「磯井如真」「音丸耕堂」なども香川漆器の発展に力を注ぎました。

1949年には重要漆工業団地の指定を受け、年間生産量は約250億円までに発展し、蒟醤や存清、彫漆、後藤塗り、象谷塗りの5品目が伝統工芸に指定されています。

香川漆器の製作工程

香川漆器の製作工程
香川漆器の製作には多くの工程があり、何を作るのか、どの技法で作るのかによっても異なってきます。
そのなかでも大きく分けると「木固め」「木地研ぎ」「塗り重ね」「塗り込み」「ツヤだし」の5つにわけることができます。
それぞれを香川漆器の代表的な技法の象谷塗りを基本にしてご紹介します。

木固め

トチの木をくりぬいた木地に生漆を塗りこみます。
ここの塗りこみにムラがあると仕上がりの丈夫さに影響が出てしまいます。生漆を塗った後は一日ムロで乾燥させます。

木地研ぎ

ロクロを使って、木地を研ぎ、表面を滑らかにしていきます。木地研ぎをすることで塗り工程のときに漆の接着がよくなります。

塗り重ね

もう一度、生漆だけを数回塗り重ねます。塗って水研ぎの繰り返しをしていきます。
漆は乾くのに1日は絶対にかかるため5回塗り重ねようと思うと最低でも5日かかります。

塗り込み

生漆を接着剤のようにして、池や川辺に自生する「真菰(まこも)」を塗りこむ作業です。
真菰の黒い実の部分を、黒い粉末にして使います。

ツヤだし

炭を使って表面を滑らかにし、重ねていく漆の接着をよくするのが特徴で、色漆を塗り乾燥させて艶を出します。

香川漆器の今後

全国各地で漆芸の職人は減少してます。香川漆器界隈では特に木地師が少なくなっているそうです。
バブル時代に職人を育てず搾取してしまったことと原材料の価格の高騰が影響しているようです。

現在NPO法人が中心になって、香川県内で漆の木を植樹したりなど時間はかかるが産地として残っていけるように取り組みははじまっています。

まとめ

ご紹介した通り磨き上げられた匠の技に支えられ身近な日用品から家具に至るまで様々な漆器製品があります。
香川漆器は種類が豊富で使いやすい漆器なので一度手に取ってみてください。

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