知っておいてほしい日本が誇る伝統工芸品とは?

知っておいてほしい日本が誇る伝統工芸品とは?

日本には世界に誇れる伝統工芸品が数多くあります。
しかし、伝統工芸品とはなんなのかよくわかってない方が多いのも現状です。
今回は伝統工芸品について深く掘り下げていきたいと思います。

伝統工芸品とは

伝統工芸品とは
伝統工芸品とは自然の恵みを素材にし、古い伝統を受け継ぎ、入念な手作業で作られる工芸的実用品のことをいいます。
全国に約1,300品目の先頭工芸品があるといわれています。
主な品目は
・陶磁器
・木工品
・漆器
・織物
・仏具
・和紙
・竹工品
・石工品
・金工品
・人形
・扇子
・和楽器
などがあります。

都道府県別の品目数のベスト3は
1位:京都府
2位:栃木県
3位:福島県
となっています。

全国で伝統工芸品作製に従事している企業は約25,000社、生産額は約8,000億円と言われています。

これらの伝統工芸品の中で経済産業大臣から「伝統的工芸品」と指定を受けているものは2018年12月現在で232品目あります
この指定を受けるには条件があります。

伝統的工芸品の指定条件について

伝統的工芸品に指定されるために、何が条件になってくるのかご紹介します。

1:主として日常生活の用に供されるものであること。
2:その製造過程の主要部分が手工業的であること。
3:伝統的な技術又は技法により製造されるものであること。
4:伝統的に使用されてきた原材料が主たる原材料として用いられ、製造されるものであること。
5:一定の地域において少なくない数の者がその製造を行い、又はその製造に従事しているものであること。

この条件の中に出てくる「伝統的」という言葉は、概ね100年以上の歴史があるということで認められる内容です。この中で指定を受けるにあたって高い壁は「100年以上の伝統」と「少なくない数の者がその製造を行い、又はその製造に従事している」というところです。

例えば、始まりは100年以上前であっても戦争などの影響で一度技術の継承が断絶されていたりすると、100年以上を証明するのが難しいのです。

「少なくない数の者がその製造を行い、又はその製造に従事している」というのは、概ね10社以上又は従事者が30人以上がひとつの目安とされています。

ですので、100年以上続いていても職人が1人しか残っていなかったら指定を受けることができません。

もう一つ、指定は国からの自動ではないので産地から申請をしないと国は審査をしてくれません。ですので、条件を満たしていても指定を受けていない工芸品は全国にあります

表示のしかた

国からの指定を受けると個々の商品に「通産大臣指定工芸品」の表示ができるようになります。
これは伝統マークといわれています。

表示のしかた

呼び方について

さきほどから「伝統的工芸品」と「伝統工芸品」という2つの言葉でてきていると思います。この2つの違いをご説明します。

・伝統工芸品
昔ながらの技法、技術によって今でもそのまま作られている工芸品

・伝統的工芸品
昔ながらの技法、技術をベースに改良が加えられたもの

現在の伝統工芸品の状況

現在の伝統工芸品の状況
伝統工芸品の生産額のピークは1984年(昭和59年)です。
ここからバブルの崩壊、経済成長の低迷、海外の輸入品の増加によって年々生産額は減少していっています。
現在の生産額はピーク時の5分の1程度の約1,000億円程度になってしまいました。

従事者の高齢化問題も深刻です。
平成21年の経産省の公表によりますと、50歳以上の従事者の割合は64%、30歳未満の割合は5.6%と言われています。
この数字から技術の継承が難しくなっていることがわかります。

世界的にも人気があり有名な伝統工芸品

世界的にも人気があり有名な伝統工芸品
一部抜粋して紹介します。

・南部鉄器(岩手県)
日本で一番最初に伝統工芸品指定された鋳物です。
1960年代後半に輸出が始まり、海外でも「Nanbu tekki」の名で人気を集めています。

・輪島塗(石川県)
日本の漆器のなかでも最高峰といわれている輪島塗です。
ルイ・ヴィトンやコンバースとコラボするほど海外の有名ブランドの注目を浴びています。
詳しくはこちらの記事をご覧ください「伝統ある日本の漆器「輪島塗」の特徴

・有田焼(佐賀県)
日本の磁器のルーツといわれています。
17世紀から海外へと輸出しており、長い間海外でも愛されています。

・西陣織(京都府)
日本を代表する高級絹織物の一つです。
Dior、シャネル、ルイ・ヴィトンが店内のインテリアにするなど世界にも注目されています。

素晴らしいのに意外と知られていない伝統工芸品

素晴らしいのに意外と知られていない伝統工芸品

一部抜粋してご紹介します。

・天童将棋駒(山形県)
藤井聡太六段の活躍により将棋ブームが起こっていますが、じつは将棋の駒のシェア9割の山形県天童市でつくられている将棋の駒も伝統工芸品です。

・越前漆器(福井県)
福井県鯖江市河和田町で作られる漆器で、鯖江市と聞くと眼鏡を思い出すかたが多いですが、実は漆器も長い歴史があります。
詳しくはこちらの記事をご覧ください「越前漆器の歴史は1500年!全国一の伝統漆器!

・組紐(三重県・京都府・東京都など)
組紐の歴史はとても古く、縄文時代からと言われています。
最近では大ヒットしたアニメ映画「君の名は。」で主人公たちがブレスレットや髪飾りに組紐を身に着けていたことから一躍注目をあびるようになりました。

伝統工芸品の今後

伝統工芸品の今後
伝統工芸品の今後を語るうえで一番重要なのはやはり後継者の問題です。
伝統工芸は一度途絶えてしまうと復活はとても困難です。分業で行っていたら間の一つが無くなるだけでも全体に影響が出てしまいます。

この問題に関して、現在では行政のバックアップや、産地組合からの後継者育成のバックアップなどの新しい取り組みをはじめているところもあります。

まとめ

産地の実勢調査のよると、伝統工芸品の生産高の減少は底打ちになったと言われています。
売上の減少、高齢化問題のいま、どこの産地もどのように動くかか大事です。
関わりのないかたも少しでも日本の伝統を守るためにお土産品など眺めてみたりしてはいかがでしょうか。

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