山中漆器の歴史と特徴

山中漆器の歴史と特徴
漆器産地はたくさんありますが、「山中漆器」というものを聞いたことがある人は少ないと思います。
今回はそんな山中漆器とはなにか、特徴や歴史、製作工程をご紹介します。

山中漆器とは

山中漆器とは
山中漆器とは、石川県の加賀市、山中温泉周辺で作られている漆器のことです。石川県内に漆器の産地は3つあり、山中漆器は「生地の山中」、輪島塗は「塗りの輪島」、金沢漆器は「蒔絵の金沢」と言われるほど山中漆器は木地の評価が高いことで有名です。

山中漆器の特徴

山中漆器の特徴はロクロ挽きです。汁椀や茶托、菓子器などの丸物の木地をロクロで挽く挽物木地師は、全国でもトップクラスです。
生地を挽くときに表面に細かい模様を入れる加飾挽きも非常に高い評価を得ています。

また、山中漆器は塗りや蒔絵の産地としても知られています。茶道具を中心に人気があり、棗は全国90%のシェア率になっています。特に高蒔絵は山中漆器の特徴で、今でも生活用品として多くの人に親しまれています。

山中漆器の歴史

山中漆器の歴史
山中漆器の始まりは安土桃山時代にまで遡ります。当時木地師の集団が越前から山を越え、加賀市山中温泉の上流にある真砂という地域に移住したことから山中漆器が始まりました。

始めは山中温泉に来たお客様へのお土産として漆器が作られていました。江戸時代になると「山中高蒔絵」の基礎が出来上がり、塗りや蒔絵の技術を京都や会津、金沢から導入し、木地だけではなく塗り物の産地としても発展するようになりました。

昭和30年になると、素地は合成樹脂、塗装はウレタンで作られる合成漆器の製作にいち早く取り組みました。比較的安価な合成漆器は生産額も飛躍的に伸ばすことがでこ、今では合成漆器と漆器を合わせた生産額は全国トップになっています。

山中漆器の製作工程

山中漆器の製作工程
山中漆器の製作では、工程ごとにそれぞれ専門の職人が作業します。山中漆器の製作工程を簡単に紹介します。

材料になる木を縦方向に取ります。これは、製作段階でゆがみが出ないようにするためです。その後、ロクロ挽きをし地の粉を使って下地を整えます。

黒漆や赤の漆で上塗りしたあと、高蒔絵などで加飾を行います。加飾挽きされているものには、摺漆で木目を活かして仕上げます。

今後の取り組み

今後の取り組み
最近ではPET樹脂を用いた食器による給食食器市場に進出を始めています。
また、日本の伝統工芸に関心のあるフランスなどの海外に対して、バイオマス樹脂の導入や海外販路開拓事業などが積極的に行われています。

まとめ

石川県に行った際にはぜひ、ロクロ挽きされた漆器や美しい蒔絵が施された漆器を手に取って見てみてください。山中漆器の魅力がわかるはずです。

山中漆器の歴史と特徴
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